2月はノロウィルスに注意。感染の原因を知って予防策を取ろう!!
ここ数年毎年のように聞くノロウィルスの感染のニュース。怖いですね。ノロウィルスは感染すると、感染性胃腸炎や食中毒を引き起こします。食中毒の患者数の約半分はこのノロウィルスが原因といわれています。しかもそのうち7割が11月~2月に発生しています。つまり今の時期が最も感染に気をつけなければいけない時となります。そこで今回は、ノロウィルスの感染経路とその予防策について書こうと思います。
1.ノロウィルスとは?
ノロウィルスとはそもそも何なのでしょう?調べてみました。
ノロウイルスは人の小腸粘膜で増殖するウイルスです。従来は小型球形ウイルスと呼ばれていました。主に11月から3月にかけて胃腸炎を起こします。少量のウイルス(100個以下)でも発症し感染力のとても強いウイルスで保育園や高齢者施設など集団生活の場では、感染がひろがり集団発生を引き起こしやすいといえます。
ノロウイルス(Norovirus)は、電子顕微鏡で観察さ れる形態学的分類でSRSV(小型球形ウイルス)、あるいはノーウォーク様ウイルス“Norwalk-like viruses”という属名で呼ばれてきたウイルスである。2002年の夏、国際ウイルス命名委員会によってノロウイルスという正式名称が決定され、世界 で統一されて用いられるようになった。
出典:NIID国立感染症研究所
ノロウイルス(Norovirus)は、非細菌性急性胃腸炎を引き起こすウイルスの一属である。感染者の糞便や吐瀉物、あるいはそれらが乾燥したものから出る塵埃を介して経口感染するほか、河川を経由して蓄積された貝類の摂食による食中毒の原因になる場合もある。ノロウイルス属による集団感染は世界各地の学校や養護施設などで散発的に発生している。「NV」や「NoV」と略される。
上記の内容をまとめますと、ノロウィルスの正式名称はSRSV(小型球形ウィルス)、またはノーウォーク様ウィルス。2002年に国際ウィルス命名委員会によってノロウィルスという正式名称が決定し、世界で呼び名が統一。人の小腸粘膜で増殖し、100個以下の少量のウィルスでも発症し、胃腸炎や食中毒を引き起こす。感染力が強く、保育園や高齢者施設など集団生活を送る場で集団感染を引き起こす場合もある。
少数のウィルスでも体内に入ってしまうと症状を引き起こすというのが怖いですよね。しかも感染力が強く、人が多い場所では集団感染の危険がある。しっかりとした予防策が必要そうです。
2.感染するとどうなる?
ノロウィルスに感染すると1~2日の潜伏期間を経て発症。吐き気やおう吐、下痢、腹痛、発熱などの症状がでます。1日~2日ほど症状が続いた後、自然に回復します。しかし、高齢者や小さいこどもの場合、1日に20回以上下痢を起こしたり、脱水症状などで入院する場合もあります。また、感染しても発症しない場合や軽い風のような症状ですむ場合もあります。ただし、ふん便の中には発症した人と同じくらいのウィルスが潜んでいるので二次感染に注意が必要です。1週間から2週間、長い時は1か月間は潜んでいる場合があります。
3.ノロウィルスと感染経路
ノロウィルスの感染経路は主に既に感染している人から感染する場合と、ウィルスが潜んでいる食物や飲料水を経口摂取したりする場合の二種類があります。
①人から感染する場合
- 感染者の糞便やおう吐物から感染
- 汚物による飛沫感染
- 調理による接触感染
人から感染する場合は以上の三つが主な感染経路です。感染者の糞便やおう吐物から手指を介して感染したり、カーペットなどに吐物を落とし、その処理や消毒が不十分だと、乾燥してそこからウィルスが空気中に舞い上がったウィルスを吸い込んでしまい感染します。また、感染した人が調理した料理を食べたり、食器や調理した後の器具を触るなどして感染することもあります。
②経口感染する場合
- ウィルスに汚染された牡蠣や二枚貝などを生や、十分に加熱処理をしないまま食べる
- ウィルスに汚染された井戸水や水道水を飲む
経口感染する場合は主に上記の二つのパターンがあります。過去のノロウィルスによる食中毒の事例では、約七割が原因食品の特定ができていないそうです。ウィルスに汚染された食品取扱業者を介することで食品が汚染されることが原因となることもあるそうです。また、原因が特定された食品の中では二枚貝が最も多いそう。二枚貝を食べる時は注意した方がよさそうですね。
4.予防策
ノロウィルスの感染を防ぐには一体どうしたらいいのでしょう?その予防法を紹介します。
①手洗い、うがいをしっかりとする。
基本ですね。手指からの感染などもありえるので家に帰ったら石鹸で念入りに手を洗い、うがいをしましょう。それとトイレの後もしっかり手を洗いましょう。そして石鹸が手に残らないように流水でしっかりと洗い流すことも忘れないよう。残ってしまうと感染する恐れがあります。
②人からの感染を防ぐ
人からの感染を防ぐためにはまず、街中など人の多い場所にはなるべく行かないようにすること。そして、感染している人の吐物や汚物にはなるべく近づかないこと。処理をするようにしても細心の注意を払って徹底的に処理をするよう心掛ける。そして、可哀そうですが感染の疑いがある人にはなるべく近づいたり関わったりしないようにしましょう。二次感染する危険があります。疑いのある人を見かけ、それが知り合いなどであるならば声をかけ、病院で診てもらったり、職場や学校を休むよう勧めてみましょう。その方が自分のためにも相手のためにもなります。集団感染なんてしたら当人が罪悪感を抱くかもしれないので相手を傷つけたり、不快に思わせない程度に言ってみるのもいいかもしれません。
③食品からの感染を防ぐ
二枚貝など感染の可能性があるものなどは特に、十分に加熱してから食べるようにしましょう。中心部が85℃から90℃で90秒以上の加熱が望ましいです。また、まな板、包丁、ふきん、食器などは使用後すぐに洗い、85℃以上の熱湯で一分以上加熱すると良いです。
5.もしノロウィルスに感染したら?
それでもノロウィルスに感染してしまった場合は、体力を消耗したり脱水症状をおこしたりしないように水分と栄養補給を十分しましょう。脱水症状がひどいと病院で輸液を行うなどの治療が必要になります。止しゃ薬(所謂下痢止め薬)は病気の回復を遅らせることがあるので使用しない方がいいです。
感染が疑われる場合は最寄りの保健所やかかりつけの医師に相談しましょう。
6.終わりに
いかがでしたか?冬は特に食中毒などがおこりやすい時期です。しっかりと感染の原因や経路を確かめて予防していきたいですね。しっかりと予防しておけばノロウィルスに感染するリスクは低くなります。みなさんが快適な冬を送れることを祈っています。