ウィッチロイドヴァニアというゲームをプレイした感想

どうも、森羅です。最近は暑くなったと思ったら寒くなったりと気候が中々安定しなくて体調管理が大変ですね。

世間話はさておき、今回は『わくわくゲームス』さんから発売されたゲーム、ウィッチロイドヴァニアというゲームの感想です。名前から分かる通り、メトロイドヴァニアと最近呼ばれるようになった探索メインのアクションゲームです。偉大な魔法使い―ウィッチを目指すアクションゲーム。だからウィッチロイドヴァニア。分かりやすいですね。正直、メトロイドヴァニアというジャンルのゲームはあまりやったことが無いんですが、PVを見たら何故だかプレイしたくなって買ってしまいました。それでは前置きはこのくらいにして早速感想にいきましょう。ちなみに私がプレイしたのはスイッチ版です。

1.このゲームの特徴

まず、公式サイトのゲーム紹介でも書かれていますが、このゲームの攻撃方法は魔法のみで、MPを消費して魔法を使います。最初はの三つの初級魔法しか使えませんが、探索を進めることで、新しい魔法が手に入っていき、できることが増えていく。ただし魔法には詠唱時間があるため敵との戦闘ではある程度距離をとらないと攻撃を受けて詠唱を中断されてしまう。魔法の中には詠唱時間なしで即座に使えるものもある。また、魔法毎にスキルレベルが設定されており、攻撃魔法なら使って敵に攻撃するごとに経験値が、補助魔法なら使うたびに経験値が手に入り、一定まで溜まるとレベルアップし効果が強化される。レベルは最大で10まである。多種多様な魔法を駆使して各地のギミックを攻略し、探索を進めていくのがこのゲームの肝である。

そして、冒険をある程度進めるとミニドラゴンを仲間にでき、召喚して一緒に冒険することが可能になる。ミニドラゴンは敵を攻撃してくれる上、捕まって空中を移動することも可能。まさに冒険の相棒である。さらに各地で手に入る調教書を使うことで回復呪文を使えるようになったりと新たな能力を獲得していく。

さらにツールという要素もあり、ツルハシやランドマイン、雪だるまなど様々なアイテムも使い、探索を行っていく。

2.良かった点、楽しかった点

・探索のしがいがあること。

まず、ライト層向けっぽい見かけに反して探索や謎解きは本格的で、いい歳した大人である自分でも結構楽しめました。流石はメトロイドヴァニアというジャンルを謳うだけはある。

・ジャンプやスライディングなどアクションにスピード感があって軽快。

・魔法を使った戦闘は慣れると楽しい。

最初は難しく感じる敵との戦闘も複数の魔法とのコンボで楽に倒せるようになったりして徐々に楽しくなってくる。

・衣装などの若干のやり込み要素もある。

探索を進めると仕立て屋があり、素材を渡すと衣装を作ってくれる。衣装はメニュー画面からいつでも変更可能。能力には何も変化がないやり込み要素である。他にもレアなモンスターや特定のモンスターが落とすレアな装備品など地味だがやり込み要素がある。

・主人公のリリィちゃんが可愛い

会話シーン自体はそんなに多くないのだが、時折見せるリリィちゃんの反応が素直な女の子(厳密にはエルフだが)らしくて可愛らしい。

・BGMが良い

3.悪かった点

・攻略順はある程度決まっている

公式の説明ではどこから攻略するかは自由ということだが、本当に自由に何処からでも攻略できるわけではない。まず、拠点となる東の集落から右へ向かった場所にあるザラーム王国は門番に「許可証が無いと入れない」と言われ入ることができない。そのため、序盤は東の集落から左にあるオークの森から攻略していくことになる。序盤以外にもダンジョンのギミックを攻略するために特定の魔法やツールが必要になる箇所があったりするため、結局それらを手に入れることができる場所から攻略していくことになる。特に序盤は竜ヶ峰の山頂へ行ってミニドラゴンを手に入れないとどう足掻いても他のエリアへ進めないため、竜ヶ峰まではルートが固定である。しかし、完全にルートが固定というわけでもなく、どこから攻略するか選択の余地が全くないというわけではない。とはいえ遠いエリアほど基本的に敵が強いため、無理して遠いエリアから攻略しようとすると非常に苦しい。この手のゲームの醍醐味であろうシーケンスブレイクもできない。

・回復アイテムの最大所持数が少ない

回復アイテムの最大所持数は各種最大で9個までである。後述するがこのゲームでは敵の攻撃力が非常に高く、被弾を繰り返しているとあっという間に回復アイテムが底を尽きることになる。それでもアップデート前の最大所持数5に比べるといくらかマシにはなっているが、それでも厳しいことには変わりない。後半はある魔法のおかげで逆に回復アイテムが必要ないまでになるものの、それまでは割とすぐに枯渇する。一応各セーブポイントの近くに商人がいるのでダンジョン内でも補充はできるが、長丁場のダンジョンだったり、迷って中々セーブポイントまで辿りつけないと、アイテムが枯渇し最悪回復手段がなくなってしまう。このアイテム制限のきつさが難易度を高くしている原因の一部だと思う。

・敵の攻撃力がかなり高い

このゲームでは敵の攻撃力がかなり高く設定されており、現時点での最強装備を身に付けていても攻撃を2、3発喰らえば余裕で死ねるほどの火力である。しかも被弾時の無敵時間などないため複数の敵にボコられた場合などはあっさり死ぬ。

・対複数戦がきつい

詠唱時間のある魔法でしか攻撃できない仕様上、複数の敵との戦いが厳しくはある。とはいえ冒険の後半になれば広範囲を攻撃できる魔法が手に入るので後半は割と楽にはなる。しかし序盤はかなり厳しい。

・次のエリアへの導線が少ない、又は殆どノーヒント

メトロイドヴァニアといえばそういうものだと言われればそうかもしれないが、とにかく次のエリアへ行くためのヒントが無さすぎる。NPCも何処に何があるとか言ってくれるわけでもないので迷子になりがちである。実際、ゲームを始めて2、3時間くらいは迷ってしまった。上述したザラーム王国にもどうやって入ればいいか分からないし。許可証は何処で手に入るんだよと。

・魔法の中には使いどころが限られるものがある。

多様な魔法が使えるのがこのゲームの魅力だが、中には使いどころが限られている魔法が幾つかある。その最たるものが終盤で手に入るチャームの魔法である。チャームの魔法は友好的なモンスターに対して使うことで、そのモンスターの背中に乗って移動することができる便利な魔法である。しかし、その友好的なモンスターがいる場所がそもそも数か所しかなく、友好的なモンスター以外の敵に魔法を使っても全く効果がない。そのため、完全にダンジョンのギミックを攻略する為だけに存在する魔法といっても差し支えないだろう。しかも騎乗したモンスターはエリアを切り替えると何処かへいなくなってしまう。さらに余談だが、友好的なモンスターは主に骨の翼竜と、骨の恐竜と、巨大なカニだけである。なぜこいつらが他のモンスターと違って友好的なのか謎である。それと、アーマーブレイクという魔法も正直使いどころが分からない魔法ではある。装甲値というものを下げる効果があると説明されているが、そもそも装甲値の説明をしてくれるNPCがいないため装甲値自体がよく分からない。恐らくは敵の防御力のようなものであろうけど、普通の敵に使っても抵抗されて効果を発揮しないことが多いためこれも使いどころが限られる。反対に、ミサイルガードという遠隔攻撃を防ぐ魔法は有用性が高いだけでなくダンジョンの攻略にはほぼ必須である。何故かというと飛び乗った先に壁から矢が飛んできて、そのままだとダメージを受けた反動で落とされるような場所が幾つも存在するためである。実質ミサイルガードを使わなければ行くことができない。

・後半は相棒がミニドラゴンからミニピクシーになる

ある条件を満たすと購入できるようになるミニピクシーを召喚する魔法が便利すぎて後半はミニドラゴンよりミニピクシーを召喚しがちになる。ミニピクシーはミニドラゴンと違って敵を攻撃できないが、HPとMPを回復してくれる。スキルレベルが低いうちは回復量は微々たるものだが、レベルが最大まで上がると一発でHPやMPをほぼ全快まで回復してくれるようになる。しかも毒状態も回復してくれる。回復アイテムの所持数が限られているこのゲームで、呼び出しているだけで回復してくれるのはアイテムの節約という意味でも非常にありがたい。調教書で様々な能力を使えるようになっても、後半はどうしても力不足になってくるミニドラゴン。後半は強力な魔法を使えることもあり、ミニドラゴンの攻撃に頼らなくても一人で十分に戦えるということもあり、回復に徹してくれるミニピクシーの有用性が増す。MPも回復してくれるためMP切れを気にせずに強力な魔法を連発できるようになり結果として火力も上がるといいことずくめである。せめて召喚魔法が同時に二つ使えれば良かったのだけど、残念ながら1つしか使えないからしょうがない部分ではある。

・ツールの一つ、雪だるまの使い道が微妙

雪だるまというツールは溶岩を固める効果があり、固めた溶岩はツルハシで掘れたりする。そうした雪だるまの効果について言及しているNPCがいるのだが、実際その用途で雪だるまが使われることはほぼない。何故かというと攻略上その能力が必要となる場面がほぼないからである。そもそも固められる溶岩とそうでない溶岩があり、固められない溶岩の上に投げ入れても溶岩の上に雪だるまが乗っているという奇妙な構図ができあがるのみ。雪だるまの主な使い道は乗っている間だけ仕掛けが作動するスイッチの上に載せたり、上に乗ってジャンプの高さを稼いだりすること。本来の用途であるはずの溶岩を固める効果はあまり活用の機会がないのは残念に思う。

・有用なアクセサリーが少ない

冒険中の中で様々なアクセサリーを手に入れることができるが、節制の指輪など消費MP減少の効果がついたものが非常に使いやすく、それ以外の指輪を装備する必要性はあまりない。後半に手に入る指輪の方が能力が大きく上がるものが多いが、それでもMP消費減少の恩恵に勝るものはないためそうした効果のついた指輪を装備しがちになってしまう。

・ワープポイントは同時に一つしか作れない

世界の各地にワープ屋という人が存在し、話しかけるとワープポイントを開設してくれるが、このワープポイントは同時に一つしか作れない。既にどこかにワープポイントを開設している状態で他の場所にワープポイントを開設すると先に開設していたワープポイントは閉じてしまう。そのため移動が若干面倒である。しかもワープポイントの開設には5000ゴールドかかる。とはいえ後半になるとワープ屋以外のワープポイントを利用できるようになり、ある程度はショートカットができるようになっている。

・後半の敵が異様に固い

後半のダンジョンの敵が異常な耐久力を誇っている。どれだけ固いかというと威力の高い上級魔法を2、3発叩き込んでも余裕でピンピンしている程である。アップデートでいくらか柔らかくなった気がするが、それでも固いことには変わりなく、倒すのに時間がかかって探索のテンポが悪くなってしまっている。

3.バグ

プレイしている中で明らかなバグを発見した。それは、冒険の終盤で訪れるあるダンジョン内にある橋の上で、雪だるまを使うことで板が雪だるまの重みで沈み、その隙間にスライディングで滑り込むなどして無理やり橋の下から落ちるとそのままリリィちゃんが画面からフェードアウトし進行不能になる。一応その状態でも動けはするが次のエリアへ行ったりできないので結局その状態のまま抜け出すことができない。こうなるとロードしてセーブ地点からやり直す他はなくなる。結構致命的なバグな気がするけども、意図してやらない限りは起きないので問題ではないだろう。

なぜこのようなバグがあるかというと、終盤のダンジョン以外に橋が架かっている場所がもう一ヵ所あり、そこも同様の方法で下のエリアに降りることができる。終盤のダンジョンの方には橋の下にそもそもエリアが設定されていないが故にこのようなことになってしまったのだろう。

4.総評

良い所より不満点の方を長々と書いてしまったけどゲームとしては普通に遊べるし面白いのは間違いない。最初は10時間くらいでクリアできると思っていたけど、結局クリアまでには30時間程度かかり、思ったよりボリュームがあって個人的には満足。メトロイドヴァニア好きの人でも十分に楽しめる出来だと思う。しかし、一つ気になるのはラスボスを倒した後に、ラスボスが意味深なセリフを言っていたこと。リリィの母親やお婆さんに関する真実や、禁忌の魔法の存在のことなどを教えてくれたが、これはクリア後に真のボスがいるパターンかと思い、クリア後に色々な場所を探ってみたがそんなことは無かった。お婆さんも「何やらまた魔物が活発になってきとるのう」とそれっぽいことを言っているので何かあるような気がするのだが。思わせぶりなセリフだっただけで何も無いのかもしれないし、単に私が見つけられなかっただけで、本当に何かあるのかもしれない。とはいえこのゲームの攻略はとりあえず終えようと思う。決して買って損をするようなゲームではないと思うので、暇がある人はやって見るといいかもしれない。

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