約束された神ゲー『ブラスターマスターゼロ3』をプレイした感想

  約束された神ゲー『ブラスターマスターゼロ3』をプレイした感想

どうも森羅です。突然ですが遂に出ましたね。あのシリーズの最新作にして完結作が。その名も『ブラスターマスターゼロ3』!!

と、言っても知らない方も結構多いのではないかと思います。昨今はゲームがメジャーやインディーズを問わず毎日のように何かしら新しいゲームが販売されていますからね。

簡単に説明しますと昔ファミコンで発売されていたソフト『惑星戦記メタファイト』というソフトの版権をインティクリエイツという会社が版権元であるサンソフトから買い取り、設定やシステムを再構築し、当時の雰囲気をそのままにリメイクしたのが『ブラスターマスターゼロ』シリーズというわけです。

 それで、このゲームの原作は少々特殊な出で立ちをしています。日本ではメタファイトという名前で展開していますが、海外版ではブラスターマスターという名前で展開しています。日本のゲームのタイトルを外国の人々の感覚に合わせた名前に変えて発売するということ自体は今でも普通に行われていることですが、なんとメタファイトの海外版であるブラスターマスターとは主人公や各種設定、戦う舞台までもが異なっているんですね。つまりシステムだけ似た別ゲーという感じ。それで、リメイクのさいには海外版であるブラスターマスターの設定を基準にしているので『ブラスターマスターゼロ』になったというわけですね。元のタイトルとリメイク名が違うのにはこういう理由があったのです。

しかし、海外版の設定を基準にしているからといってメタファイトの設定が完全に無かったことにされているかと言われればそうでもなく、メタファイトに出てきた設定も上手くストーリーに盛り込まれています。言わばメタファイトとブラスターマスターの二つの世界を上手く融合して調和したのがこの作品です。そしてこの二つの世界が主に交わるのが『ブラスターマスターゼロ3』なのです。

前置きが長くなりましたが早速このゲームをプレイした感想を述べたいと思います。システム面の説明は書くと長くなるので他サイトに譲ろうと思います。気になる人は自分で調べて戴きたい。

1.良かった点

まず、今作をプレイしてみて分かったのは、前作で不評だった点が改善されているということだ。前作『ブラスターマスターゼロ2』で最も不評だった梯子から梯子へと飛び移る梯子アクションの難易度が本作では大幅に減少した。何故ならジェイソンが空中でホバーできるようになったからである。これにより落下死のリスクは殆どなくなったといえる。まあ、そもそも本作ではそれほど梯子から飛び移ったりするような箇所が無いのだが。これでわざわざ強化アイテムを取るために難しいアクションを何度もやらされずに済む。開発も不評だと分かっていたから無くしたのだろう。ありがたい。

また、ジェイソンのメイン武器のタイプも武器エネルギーに関わらず変更が可能となった。これにより、武器エネルギーが減少したせいで使いたい武器が使えないということがなくなり、状況によって武器を使い分けることができるようになり、臨機応変に戦えるようになった。

さらに強化アイテムもトップビューダンジョンの奥にあることが多く、前作のようにわざわざ面倒な仕掛けを解いたりする必要がなくなりグッと集めやすくなった。

後はMAの点に関しても、サブウエポンとメインウエポンのエネルギーがわけられるなど、改善が行われている。

そして新システムのVRVシステムだが、これは次元のひずみから超次元空間に入り込み、通常空間からは入れない場所に行く場合などに利用する。サイドビュー、トップビュー両方で使用でき、トップビューの場合は時間制限があるものの、使った方が楽にダンジョンの最深部へと辿りつける場合が多く、利用価値は高い。あるキャラからはVRVシステムの乱用は控えろと言われていたが、私は使いまくった。また、このVRVシステムは攻略上だけでなく、ストーリーでも重要な役割を果たしている。

ストーリーは主人公のジェイソンが突如姿を消したヒロインのイヴを助けに行くという王道のストーリー。また、イヴがいない代わりに前作から因縁のある、とある人物がまさかの主人公の相棒ポジションで再登場という胸熱な展開もあり、終始先が気になる展開だった。”逆転”をコンセプトにして作られた今作はストーリーの至るところに逆転の要素が散りばめられている。また、前作に登場したキャラクターも登場し、ライプニッツは特に前作をプレイ済みの人にとってはかなり印象が変わるだろう。まさしくシリーズの集大成に相応しい出来だったと言える。

2.悪かった点

次にプレイしていて悪かった点を率直に挙げていこう。

まず、ジェイソンの5つのメインウエポンの格差が酷いことだ。まず、前作にも登場したラッシュウィップという武器は攻略では殆んど使わない。攻撃範囲が目の前だけだし、射程も短いから接近しなければ当てられない。単純に使い勝手の悪い武器である。敵によってはこの武器が弱点であり、攻撃すると一定時間麻痺する敵もいるがそれでも他の武器を使った方が安全かつ楽に処理できる。使うのはダンジョンのギミックを作動させる時くらい。RG-ブラスターも使い勝手は上よりは勝るが、強みのチャージショットを使えるのが武器レベルが最大の時のみという悲しい武器。よってあまり使わない。逆に使い勝手が良いのはクロスウェーブという武器。射程が長く壁も貫通するため他の武器と比べて使い勝手が非常に良い。射程は武器エネルギーが多い程伸びていく。また、ロックオンストライカーも使いやすい。電波を出して名前の通りロックオンした敵に電流を浴びせダメージを与える変わった武器で、常に動き回る敵には有効。また、武器レベルが高ければ画面上の敵を全てロックオンでき、雑魚を殲滅できたりする。そしてこの武器には他の武器とは違う独自の使用法がある。

まず、ダンジョンのギミックとしてロックオンストライカーで電流を流し、機械を作動させられること。そして次に、床に付着した粘液の除去ができること。特に後者はあるボスとの戦いでは重要になってくる。とまあ、この武器だけ有用性が段違いである。ラッシュウィップは続投させなくていいと思えるくらい空気。

そして、戦闘に関してもう一つ。ダメージを受けるとウエポンレベルが下がっていく仕様がやはり辛い。ウエポンレベルが下がると武器の威力は下がり、射程も短くなっていくためボス戦ではジリ貧になりやすい。特にボス戦だと下がったウエポンレベルを上げる手段も全くなかったりする場合が多いためどうしようもならない。ある程度ダメージを受けてしまったら攻撃は回数に限りのあるサブウェポンに頼るしかなくなる。後述するが今作は難易度が高くダメージを受けやすいためこの仕様が本当に辛い。特にまともな装備のない序盤は。前作にあった、一度だけ武器レベルの低下を防ぎ、一定時間経つと効果が復活する便利なアイテムもないのが悲しい。あれがあれば大分楽なのだけど。

それから、MAとジェイソンのサブウエポンが前作に比べ少なくなっている。ジェイソンは特に前作だと同じ武器のバージョン違いも含めると、10種類くらいはあった気がするんだけども、今作では5種類程度しかない。その中では小さなブラックホールを作る奴がずば抜けて使い勝手が良い。敵が放つ弾は吸い込んでくれるし、雑魚も一発で消せるという中々にチートなサブウェポンである。しかもボス戦だとブラックホールが出現している間継続的にダメージを与えてくれるという点でも優秀。その反面あまり使いどころのないサブウエポンもある。

MAに関しても、サブウエポンの数が減少した上、前作で攻撃と移動が同時にできる便利な奴(名前忘れた)は攻撃性能が無くなり、ダンジョン内の壁抜けギミックに役立つのみという酷い有様となってしまった。それと、終盤のダンジョンでブロックを作り出すものも手に入るがほぼそのダンジョン専用といった感じで、使える期間も短い。完全にそのダンジョン攻略用ともいえるサブウエポンである。

それからこれは人にもよるが前作、前々作よりも難易度が高いことだ。最終作だけあっての難易度だろうけど、敵が序盤からとにかく強い。ボスも最初からHPゲージが二本以上あるのが当たり前だし、トップビューダンジョン内の青いガードロボは序盤ではかなりの強敵である。攻撃が強力な上、こちらの攻撃は当てづらかったり、強力な反撃をしてくるものもいる。私は序盤で一度投げ出しそうになった。

後は、即死ポイントの多さも問題。前作にも登場した次元断層が今作では序盤から存在。当たるとMAに乗っていようが一撃で死ぬ恐怖の存在にも関わらず、超次元空間では当たり前のように出てくるので気が抜けない。ストーリーを進めれば中盤あたりでMAに乗っている場合に限って次元断層を無効化できるようになるのでそこまで進めれば難易度はグッと下がるのだが、そこまでが難易度高い。序盤の難易度を押し上げている要因。

それから、前作と比べてマップの景色があまり変わり映えしないのも気になった。前作は舞台が宇宙で様々な星を巡る物語だったので、ステージ毎に光景や構成がガラッと変わるので冒険している感じがしたが、今作は惑星ソフィアを探索するのがメインのため、終盤まであまりステージの雰囲気が変わらずどこか閉塞感を感じなくもない。

3.総評

良い点より悪い点の方を多く挙げてしまったような気がするけど、このゲームは決してクソゲーというわけではなく、とてもよくできた良ゲーだと私は思う。クリアするのに10時間はかからないので手軽に遊べるのもいい。値段も1480円とリーズナブルな値段だし。この価格でこのクオリティのゲームがプレイできるなら十分お買い得だろうと思う。前作や前々作も1000円以下の値段で買えるから全部買っても3000円以下に収まる。正直、もっと値段を上げないと利益が出ないんじゃないかと思うほど良心的な価格。

今始めるなら123全てが入ってるお得なパッケージ版『ブラスターマスターゼロ トリロジーメタファイトクロニクル』がお勧め。ダウンロード版よりは値段が張るものの、全てのシリーズでキャラクターボイスがつく上、1と2の追加ダウンロードコンテンツも全て収録されているお得な作品。気になった人はこれを期にプレイしてみてはどうだろうか?決して損はしないと思う。

スポンサーリンク
森羅と木漏れ日の図書館1

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

スポンサーリンク
森羅と木漏れ日の図書館1