物語にどっぷりとハマりたい人にお薦め、アラビアの夜の種族を紹介

皆さん今晩は。管理人の森羅です。皆さんは本を読んでいて、ついつい物語に引き込まれてしまい、時間を忘れてページを読み進めた経験はありませんか?当然あると思います。私も当然あります。

物語に夢中になってしまうのは続きが気になって仕方ないからで、物語の完成度が高いからだと思います。

私が時間を忘れて読み進めた作品は、今まで読んだ本は数あれど、時間を忘れて夢中になった本は数える程しかありません。ただ、それ以外の本がつまらなかったとかいう意味では決してありません。普段本を読む時は時間を忘れて読んではいないからです。私も仕事をしていますし、朝方まで本を読み続けるわけにはいかないので読む時間を決めて読んでいます。しかし、たまにそういった常識を通用させないというか、意識の外に吹っ飛ばして今のうちに読めるだけ読んでおきたいという本に出会うことがあります。

そういう本のうち、今回私が紹介したいのは古川日出男さんの「アラビアの夜の種族」という本です。この本は本当に物語が面白くて時間を忘れて読み進めてしまいました。皆さんにもそんな経験を是非ともしてもらいたいと思います。

1.あらすじ

舞台はナポレオン率いる艦隊が攻め込んでくる前の偽りの平和に満ちたエジプト。ナポレオンを迎え撃つために支配階級奴隷(マムルーク)アイユーブが打ち出した秘策は、読んだものを破滅に導く災厄の書を完成させ、それをナポレオンに献上し自滅させること。災厄の書を完成させるために、アイユーブの主人であるイスマーイールベイと共にアイユーブは物語の語り部であるズームルッドの元を訪れる。そこで毎晩物語は語られていく。

まあ、あらすじは大体こんな感じですかね。個人的には、物語の冒頭から引き込まれました。普通敵国の軍隊が迫りくる中でどうやって撃退するのかといえば、こちらも武力で対抗するしかないと思うのですが、ナポレオンが読書好きということを知って、読むものに破滅をもたらす災厄の書を作り出し献上するという奇想天外な作戦を実行する。普通では考えられない発想です。そして、非現実的だと普通は思えるのですがちゃんと説得力を持たせるような描かれ方がされているので、本当に本一冊渡すだけで敵国の脅威から国を守れるのではないかと思えてしまうのが不思議です。

2.魅力

この本の魅力は、語り部であるズームルッドが語る物語です。彼女の口から語られる物語はとても壮大で、物語の最初の主人公であるアーダムが作り上げた地下阿房宮とそこに潜む邪神、そして地下迷宮を攻略し、地位や名誉を得ようとする人々。第二の主人公と第三の主人公の出会いや運命。まさに読むものを魅了してやまない災厄の書にふさわしい話となっています。

読んでいる私も物語の登場人物のようにいつしか彼女が語る物語を心待ちにするようになっていました。

そして、語りが続いている間も現実ではナポレオン軍の侵攻は続き、着々とフランス軍の魔の手が忍び寄ってきます。その辺の描写も非常に上手くて果たして本当に間に合うのか。という緊迫感を感じました。

それから、もう一つ魅力として物語の意外な終焉があります。ネタバレになるのであまり詳しくは書けないのですが、物語終盤のアイユーブの意外な行動や明らかとなる真実など、読者の想像にもしなかったどんでん返しが待っています。

私も読み終わった後は何とも言えない気分になりましたね。どう表現したらいいか分からないような感情が沸々と湧いてきました。

そして、最後にこの本には大きな仕掛けが施されています。それはこの本を後書きも含めて全て読んでから、現実に帰って自分の目で確かめて下さい。何を言っているか分からないと思いますが調べてみるときっと意味が分かると思います。

この本はThe Arabian nightbreedという本を古川日出男さんが日本語に翻訳したそうで、元は19世紀に書かれた筆者不明の書物だそうです。

まとめ

いかがでしたでしょうか。今回紹介したアラビアの夜の種族は全三巻となっています。内容が非常に濃いのと、私が言葉足らずなこともあり、この本の魅力を全て伝えきることはできてないと思います。気になる方は実際に手に取って読んでみて下さい。きっと物語の中に引きずりこまれることだと思います。

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森羅と木漏れ日の図書館1
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